既存戸建ての再生、建替比でCO2半減 住友不・東京大・武蔵野大が共同研究
新築そっくりさん(HPより)

(提供 日刊不動産経済通信)住友不動産、東京大学、武蔵野大学は、住友不動産が展開する既存戸建て住宅のまるごとリフォーム「新築そっくりさん」による脱炭素効果について共同研究を行い、建て替えた場合と比べて、二酸化炭素排出量が47%削減されると16日発表した。  共同研究は東京大学大学院新領域創成科学研究科の清家剛教授、武蔵野大学工学部環境システム学科の磯部孝行講師とともに、既存戸建て住宅の改修における環境評価手法の確立を目的に実施した。大学側からの要請を受け、共同研究の第1フェーズとして昨年12月から今年3月まで行った。  研究では、BIMや3次元モデリングなどデジタル技術を活用して、既存部材の再活用量や、改修時に投入する資材量を把握した。その結果、全面改修工事によって耐震性や断熱性など建物性能が向上した既存戸建て住宅が、同様の建物を建て替えた場合に比べ、基礎や躯体の再活用により、新たに使用する資材量が大幅に削減され、CO2排出量が47%削減されることが分かった。清家教授は「改修によるCO2削減効果はかなり分かりにくい部分だった。これによってリフォーム事業の効果が評価できるようになる」と研究成果の意義を強調した。住友不動産の加藤宏史・取締役新築そっくりさん事業本部長は「この事業の社会性が高いことは認識していたが、定量評価はできていなかった。こうした効果を顧客に訴求していきたい」と話した。  今後の研究では、第2フェーズとして既存戸建て住宅改修による長寿命化効果、第3フェーズとして省エネ・創エネ設備の導入効果を検証する。

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