ファンドで既存ビルの省エネ化を推進~グリーンビルファンド2号を組成
不動産経済ファンドレビュー

(提供:不動産経済ファンドレビュー)SBI新生銀行は3月29日、グリーンビルファンド事業2号案件の組成及び匿名組合出資について発表した。同事業は、省エネ化工事を目的とした環境配慮型ファンドとして、2023年9月に国内で初めて1号案件が組成されていた。2月29日には、1号案件で対象としていた既存ビルが、予定通りZEB(Net Zero Energy Building) ReadyおよびBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)の4スターを取得したことも発表されており、ESG投資に対する投資家需要の高まりをうかがえる。

〈解説〉
 同グリーンビルファンドは、新耐震基準を満たす築30~40年の物件を取得した後、省エネ化工事を行う開発型ファンドで、BELSの3スター以上の認証を取得する。1号案件で認証を取得した物件は、「日本橋リブラビル」(東京都中央区日本橋小舟町3-2)、「五反田U’s-1ビル」(東京都品川区西五反田7-1-10)、「日本橋人形町スクエア」(東京都中央区日本橋堀留町1-8-11)の3物件。基本的には、外壁や窓の断熱改装や空調設備の更新などを通してエネルギー効率を高める計画だ。既存の物件をテナントが入居した状態で省エネ化工事を行うという点に特徴がある。全体の企画とフィナンシャルアドバイスを昭和リースが行い、アセットマネジャーをサムライ・キャピタルが務め、昭和リースなど6社が匿名組合出資を行った。
 従来、投資家の中には、 ESG投資については慎重な姿勢も少なくなかった。しかし、環境配慮への機運の高まりを受け、運用する物件や資金がサステナビリティに貢献していることを重視する傾向が強まっている。〈続きは「不動産経済ファンドレビュー」で〉

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