テレワーク施設、近隣へ経済波及効果―都市再生機構、多摩・永山駅前で実証実験
UR永山サービスセンター(都市再生機構)

 都市再生機構は、東京・多摩市の多摩ニュータウン永山駅前で行ったテレワークスペース設置実証実験で、利用者へアンケートを行った。地域住民の高いニーズを確認するとともに、近隣店舗への一定の経済波及効果を確認した。

 テレワークスペースは21年1月に設置。駅前の商業施設「グリナード永山」の5階の約111㎡で、ワークデスク6席、ミーティングエリア2テーブル、テレカレソファ1席を設けている。利用量はワークデスクが15分99円、ミーティングエリアは15分148円。テレカンソファは15分99円。3月までに延べ394回の利用があり、アンケートは194件の回答を得た。

 結果は、利用者の居住地は地元の多摩市が約6割で最多となり、多摩永山での一定のニーズが確認された。男女比は6対4で、年代は20歳代~40歳代を中心に偏りは少なかった。職業は会社員が8割、自営業が1割。テレワーク中に食事を取った場所は、同施設が入る「グリナード永山」が40・2%、「近隣の店舗」が10・9%で、テレワークスペースの近傍で食事を取る人が5割と、周辺施設への経済波及効果がみられた。

 同施設を利用する理由は「自宅から近い」が69・7%で最も多かった。テレワーク等施設を街の活性化につなげるには今後どのような工夫が必要だと思うかについては「施設数を増やす」が48・4%、「(シェアキッチン、子どもの遊び場等)テレワーク等以外にもできることを増やす」が17・9%となった。

 利用者の満足度は高く、街の活性化に寄与するとの評価も得られたことから、URは引き続き実証実験を行うとともに、アンケート結果を多摩市と共有し多摩ニュータウンの再生に活用していく。(日刊不動産経済通信)

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