オープンハウスGが三栄建築をTOB―子会社化で売上高1兆3000億弱に

(提供:日刊不動産経済通信)オープンハウスグループは、三栄建築設計をTOBで完全子会社化する。17日に公開買い付けを始めた。TOBが成立すれば、両社を合わせた通期の売上高は1兆3000億円弱となり、パワービルダー最大手の飯田グループホールディングスに迫る業容となる。

 三栄建築設計は、創業者の小池信三・元社長と従業員3名による反社会的勢力との利益供与を含む長期の付き合いがあったとして、東京都公安委員会から都の暴力団排除条例の規定に基づく勧告を受けていた。小池氏は社長を辞任済みだが、すでに取引金融機関の1行が融資契約に抵触するとして債務の一括返済を求めるなど金融機関の姿勢は硬化している。オープンハウスGに株式の取得を打診したのは小池氏側。オープンハウスGは小池氏らを除けば反社勢力との関わりがないこと、今回のTOBで小池氏の影響力が排除されることなどから経営を再建できると判断した。

 公開買付期間は17日から9月28日、買付価格は14日付の東京証券取引所プライム市場での終値に26・48%上乗せした2025円。買収予定金額は約430億円。三栄建築設計の発行済株式のうち筆頭株主である小池氏と、配偶者が社長を務める企業で保有する64・21%分は、オープンハウスGとの間で公開買付応募契約を締結済みだ。三栄建築設計は「(自社による)金融機関との交渉の見通しや、各営業拠点の運営など今後の経営の方向性は不明」とするが、オープンハウスGはTOB成立後、三栄建築設計の金融機関からの信頼回復による取引の円滑・安定化から着手する方向。続いて両社のスケールメリットを生かした価格競争力の向上、商品ラインナップの拡充などにより両社の企業価値の向上を目指す。

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