東急は、沿線郊外を中心に移動と働き方の新サービス「DENTO」の実証実験をこのほど始めた。コロナ禍を受けた鉄道・バスの交通需要の変化を受け、グループで提供するサービスを組み合わせて、沿線のまちづくりの新たな付加価値を提案する。4月28日までの実験で、移動サービスやテレワーク環境、割引チケットを提供する。利用登録者は17日時点で約9000人を集める。
DENTOでは、移動や働き方が急速に変化したことを踏まえ、交通事業にとどまらないグループ各社のサービスを集積した価値あるデジタルサービスをLINEアプリを通じて販売する。①都心への快適な移動サービス②自宅周辺のテレワーク環境整備③移動目的や体験価値の提供―などを実施する。①では移動するシェアオフィスがコンセプトの通勤バス(2月16日運行開始)や水曜・金曜に都心勤務地を出発点に横浜市青葉区(3980円)または大井町エリア(1980円)へ利用できる相乗りハイヤーの運行などを行う。②では既存シェアオフィスのほか、ジムや商業施設にワークスペースを設置して多様な利用環境を整える。③は東急電鉄・東急バスの100円1日乗り放題チケットや飲食店、商業施設、映画館などの優待を提供する。実験開始の13日から17日までに、9割超の1日乗り放題券を始め1000枚超の利用券を販売した。
今後は、4月28日までに利用登録者数2万人、そのうち複数回の利用券購入者数1万人を目標に設定する。実験終了後、利用状況をみて事業性やニーズでサービス内容を検証して、秋頃に第2フェーズの実証実験の実施を想定する。将来的に、住宅の平日利用権など住生活も含めた多様なサービスへの展開も検討する。(日刊不動産経済通信)
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