(提供:日刊不動産経済通信)アスコットは東京都心で高級マンションのリノベーション事業に乗り出した。第1号物件として東京・港区麻布十番の高級区分住戸(1戸)を7月に発売し、国内外の富裕層を中心に反響を集めている。今後も東京都心の港、渋谷両区などで事業を展開していく。
第1号物件は東京メトロ南北線など2線の麻布十番駅徒歩3分の立地。住友商事が2002年に竣工させた「コートアネックス麻布永坂」(RC造地上7階建て、総戸数28戸)の最上階の住戸をアスコットが取得し、改修を施した。間取りは2LDK、専有面積は143・43㎡。面積39・42㎡の広いルーフバルコニーが付く。7月に全面改修工事を完了した。
海外富裕層のセカンドハウス需要も想定し、改修ではキッチン設備や家具などにラグジュアリーホテルで使われている超高級品を導入した。アスコットによると、販売中の部屋には16日時点で国内外からおよそ半数ずつの反響があり、海外からの反響は中国本土やシンガポール、韓国、インドなどが多い。部屋から東京タワーが見える開けた眺望や、付近にアメリカンクラブがあることなどが海外の顧客に受けているという。
高級マンションのリノベーション事業を手掛けるのは21年に設置された国際事業本部。人員は兼任も含め6名体制。今後の当面の物件の仕入れと供給の規模など具体的な事業計画は明かしていないが、23年9月期から27年9月期までの中期経営計画の第1フェーズに事業を拡大していく。中古マンションを1棟丸ごとリノベーションし、富裕層らに販売するといったことも検討している。