(提供:日刊不動産経済通信)東急不動産と東急、小田急不動産、小田急電鉄が登戸駅前地区市街地再開発準備組合(井出正文理事長)と手掛ける「登戸駅前地区第一種市街地再開発事業」が28日付で川崎市に都市計画決定の告示を受けた。古い店舗や住宅などが集まっていた駅南側の約0・6haの土地に、地上38階建てで低層部に店舗などが入るタワーマンションを建設する。住宅の戸数は約450戸を想定。24年度の本組合設立、25年度の権利変換計画認可と着工、28年9月の竣工を目指す。
施行地区は川崎市多摩区登戸90街区の一部。二つの都市計画道路が交差する角地で、用途地域は商業地域。再開発ビルの計画規模はRC一部S造地上38階地下2階建て。延床面積は6万3500㎡で、そのうち住宅部分は4万4000㎡。建物の高さは140m。約220台の駐車場を整備する。
地上1~4階の一部に商業施設や子育て支援機能、観光補助機能を入れる。6~37階に住宅、38階にマンションの共用施設などを配置する。外側にせり出した低層部の4階屋上に多摩川を見渡せるテラスを設ける。登戸駅と再開発ビルの間に広場を設け、その上に歩行者デッキを渡す。
再開発をめぐっては、19年10月に地権者らの勉強会が発足。21年4月に再開発の準備組合が作られた。昨年4月と6月に事業者らが説明会を開き、まちづくりの方向性や事業計画の概要などを示した。予定地は川崎都市計画事業登戸土地区画整理事業の区域内にある。区画整理事業の施行面積は37・2haで、再開発ビルを除き、26年3月の完成を予定している。