三井不動産を代表企業とし、計11社で構成する築地地区まちづくり事業のコンソーシアムはこのほど、コレド室町テラスの室町三井ホール&カンファレンス(東京・日本橋)で築地地区まちづくり事業に関する記者会見を開催した。会見に登壇したのは、三井不の植田俊社長、トヨタ不動産の山村知秀社長、読売新聞グループ本社の山口寿一社長ら。
会見では、三井不の植田社長が5万人収容のマルチスタジアムを中心に、「ウエルネスイノベーション」「食・体験・にぎわい」「迎賓・ホスピタリティ」の3つの主要機能を導入する全体計画のポイントなどを説明、「都心に残された19ヘクタールという都民の資産。都民に愛され、世界中の人々が集まるまちをつくりたい」と抱負を述べた。
この中で特に注目されたのが新スタジアムに読売巨人軍(ジャイアンツ)が移転するのかどうか。この件について、読売新聞の山口社長(読売巨人軍球団オーナー)は、「この事業は巨人軍の本拠地移転を前提に検討してきたものではない」と現段階での憶測を否定。ただし、「魅力あるスタジアムを使ってみたい気持ちはあります。プロ球団を移転させるのはなかなかの大仕事。そのためには相当な調整も必要で、読売だけで決められることではない」と、移転に向けて調整を進めることに含みを残した。
植田社長にはメディアから「三井不動産は神宮、東京ドーム、築地と、3つのスタジアムに関わる。特に、施設を持つ東京ドーム(と築地)との共存・連携はどうなるのか」との質問が飛んだ。これに対し、植田社長は、「東京ドームはリニューアルを続けており、まだまだ活用していく。エンタメの聖地だが、築地と『2つの聖地』として、パイを広げ、シナジーを発揮し、東京の国際競争力を高める。エンターテイメントシティとして飛躍できる。どうコラボするか考えたいが、いろんなことをやる。2つでも足りない」と、スポーツ・エンタメを通じたまちづくりを展開していく意欲を示した。
いよいよ始まる築地再開発~スタイリッシュなスタジアム、浜離宮・築地場外隣接
グラウンドは人工芝、屋根は開閉式ではない屋内ドームであることも明らかになった