霞ヶ関キャピタルは、東京・大阪などの大都市圏で環境負荷の低いノンフロン型冷凍冷蔵設備を備える物流施設の開発に乗り出す。先端設備で省人化を実現し、氷点下の庫内で働く人材確保の障壁を下げる。環境や労務の切り口で機関投資家らに訴求し、将来的に「ESG」重視のファンドやリートの組成を目指す。22日に三菱HCキャピタルと物流施設の開発・運用などに特化した合弁会社を正式に立ち上げた。三菱HCの資金力をバックに投資額500億円規模の大型開発にも挑み、後発ながら業界に独自の道を切り開く。
合弁会社の「ロジフラッグ・デベロプメント」を22年1月1日に稼働させる。22日に三菱HCが資本参加し、新会社の杉本亮社長や霞ヶ関キャピタルの河本幸士郎社長、三菱HCキャピタルの岡久靖常務執行役員不動産事業部門長らが都内で会見した。会見で河本社長は「この1年半に10件の用地を確保し、自社のパイプラインも増えてきた。仕入れをさらに加速させ、冷凍冷蔵倉庫のトップランナーになる」と明言した。
今後3年に2000億円規模の開発を予定している。杉本社長によると確保した10件の用地は首都圏が7件で関西2件、福岡1件。開発案件の6~7割を冷凍冷蔵倉庫にする方針。大阪・南港には事業費約150億円をかけてマルチテナント型の冷凍冷蔵倉庫を作る計画がある。ほかに延床面積26万㎡超、投資規模500億円の大型開発も準備しているという。
三菱HCはアセット・マネジメントに強みを持つセンターポイント・ディベロップメント(CPD)にも出資しているが、岡久常務は「開発主体の霞ヶ関キャピタルとは住み分けられる」との認識を示した。(日刊不動産経済通信)
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