土地価格動向、プラス続くが勢い弱まる―全宅連、関東では新築M除きプラス縮小

(提供:日刊不動産経済通信)全国宅地建物取引業協会連合会は、不動産の価格と取引の市況DIによる調査結果をこのほどまとめた。土地価格の動向は、7月1日時点から3カ月前と比較したDIでみて、全国で9・2㌽(前期比0・1㌽増)だった。地域別では、関東が6・5㌽(2・8㌽減)、近畿が10・2㌽(3・3㌽減)などプラス幅が縮小したが、中国・四国が10・5㌽(22・3㌽増)とプラスに転換したため、全地域でプラスとなった。ただし、前期と比べて上昇の勢いが弱まった地域が多かった。

 関東における7月1日時点の売買取引の価格動向は、土地のほか中古戸建が10・7㌽(0・5㌽減)、新築戸建が5・8㌽(6・2㌽減)、中古マンションが9・6㌽(3・7㌽減)とプラス幅が縮小した。新築マンションは18・6㌽(増減なし)で変動がなかった。東京都の全宅連のモニターから「観光等、インバウンドが回復傾向となっているため、その需要に即した物件は価格が上昇し、需要も高い」との回答があり、「二極化が売買賃貸ともに顕著」という。

 10月1日時点の土地価格の予測値は、全国で6・2㌽(3・0㌽減)とプラス幅の縮小を見込んでいる。地域別でも近畿の11・4㌽(1・2㌽増)を除いて、関東が4・8㌽(1・7㌽減)、中部が2・4㌽(4・7㌽減)など、各地域でプラス幅は弱含んだが、マイナス傾向への転換はない見込み。

 全国の取引件数の動向DIは、土地が△13・9㌽(3・6㌽減)、中古戸建が△8・3㌽(4・4㌽減)、新築戸建が△24・7㌽(7・1㌽減)、中古マンションが△5・0㌽(0・8㌽減)など、多くの種類の取引でマイナス幅が広がった。

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