不動産経済研究所が発表した、2021年(2021年1月~12月)の全国新築分譲マンション市場動向によると、21年の発売戸数は前年比29.5%増の7万7552戸で、2年ぶりに7万戸台に乗せた。事業主別では野村不動産が4014戸でトップとなり、2012年以来9年ぶり、2度目の全国首位となった。
全国の発売戸数は7万7552戸で、前年比(5万9907戸)比1万7645戸・29.5%増となった。(過去最多は94年の18万8343戸)
圏域・エリア別でみると、すべての圏域・エリアで前年比プラスとなった。首都圏3万3636戸(前年比23.5%増)、近畿圏1万8951戸(同24.7%増)、東海・中京圏7481戸(同38.9%増)、北海道1629戸(同41.9%増)、東北地区1605戸(同36.2%増)、首都圏以外の関東地区1771戸(同132.1%増)、北陸・山陰地区659戸(同19.0%増)、中国地区2454戸(同51.1%増)、四国地区1036戸(同0.2%増)、九州・沖縄地区8330戸(同43.7%増)となっている。
首都圏の都県別内訳は東京都1万6211戸(前年比14.5%増)、神奈川県8609戸(同54.1%増)、埼玉県4451戸(同32.2%増)、千葉県4365戸(同5.9%増)。
近畿圏の府県別内訳は大阪府1万426戸(前年比14.7%増)、兵庫県5251戸(同54.3%増)、京都府2109戸(同52.4%増)、奈良県208戸(同60.3%減)、滋賀県848戸(同39.7%増)、和歌山県109戸(同42.3%減)。
主な地方中核都市の発売戸数は札幌市1607戸(前年比40.0%増)、仙台市878戸(同40.7%増)、名古屋市5513戸(同43.2%増)、広島市1181戸(同52.0%増)、福岡市3023戸(同53.9%増)。
売主・事業主別発売戸数(上位10社)
全国の上位10社は野村不動産4014戸、三井不動産レジデンシャル3982戸、プレサンスコーポレーション3950戸、大和ハウス工業3634戸、三菱地所レジデンス2214戸、住友不動産2211戸、エスリード2198戸、あなぶき興産2035戸、フージャースコーポレーション1934戸、日鉄興和不動産1782戸。野村不動産は2012年以来9年ぶり、2度目の全国首位。
首都圏の上位10社は三井不動産レジデンシャル3318戸、野村不動産2671戸、三菱地所レジデンス1644戸、大和ハウス工業1614戸、東京建物1256戸、日鉄興和不動産1236戸、住友不動産1161戸、新日本建設1112戸、東急不動産1007戸、タカラレーベン933戸。
近畿圏の上位10社はプレサンスコーポレーション2453戸、関電不動産開発1145戸、日商エステム1073戸、エスリード1004戸、住友不動産825戸、阪急阪神不動産773戸、大和ハウス工業744戸、日本エスコン734戸、和田興産729戸、近鉄不動産654戸。
全国の平均価格は上昇
戸当り平均価格は5115万円、1㎡当り単価は78.4万円。前年比では平均価格は144万円(2.9%)のアップ、㎡単価は2.6万円(3.4%)のアップ。平均価格は5年連続、㎡単価は9年連続のアップ。平均価格、㎡単価ともに5年連続で最高値更新。首都圏は戸当たりが6260万円(前年比2.9%アップ)、㎡単価が93.6万円(同1.2%アップ)。近畿圏は戸当たりが4562万円(前年比9.1%アップ)、㎡単価が75.1万円(同8.7%アップ)。
2022年の発売戸数について
2022年の発売見込みは全国で7.5万戸。2021年に比べ3.3%減の見込み。首都圏3.4万戸(2021年比1.1%増)、近畿圏1.85万戸(同2.4%減)、東海・中京圏0.7万戸(同6.4%減)、九州・沖縄地区0.8万戸(同4.0%減)、中国地区0.22万戸(同10.4%減)など。首都圏は増加するものの、その他のエリアの多くが減少となる見込み。