秩父で西武グループ初の古民家再生ホテル 8月5日開業

 (提供日刊不動産経済通信)西武リアルティソリューションズ(RS)ら4社が共同出資する㈱秩父まちづくりは、8月5日に古民家再生ホテル「NIPPONIA 秩父 門前町」を開業する。西武グループが初めて参画する古民家再生事業。西武ホールディングスの後藤高志社長は、「心安らぐ街並みがある秩父エリアに、更なる魅力付けを行っていく」と沿線の街と連携した事業の抱負を語った。共同出資者は、西武RSのほか(一社)秩父地域おもてなし観光公社、㈱NOTE、三井住友ファイナンス&リース。


 同施設は、西武秩父駅から徒歩15分圏内にある2棟で構成する。「MARUJU棟」(面積408・97㎡、客室5室)にはフロント、レストランを備え、「KOIKE・MIYATANI棟」(251・77㎡、客室3室)にはカフェを併設する。「MARUJU棟」は明治時代の建物や昭和初期の蔵などを生かして独立性の高い個室とした。「KOIKE・MIYATANI棟」は、登録有形文化財を含む昭和レトロの客室を設えた。面積は約40~60㎡。運営事業者は㈱NKB(東京・千代田区、外谷敬之社長)。レストランでは、地産地消の素材などを生かした食事を提供する。
 設計・施工や融資、地域調整など、全ての工程で秩父まちづくりを中心に据え、地域の事業者として開発した。開業時のADRは1泊2食付きで約5万円。秩父まちづくりの藤原岳史代表は、「街に馴染む施設として2棟は稼働率30~40%から始める。秩父と周辺で10棟ほどの展開を目指す」と展望。西武RSの齊藤朝秀社長は「ターゲットに30歳代~50歳代のちょっと贅沢なマイクロツーリズム需要を想定している。秩父の街に入り込んだ事業も今後は取り組みたい」と語った。

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