トップインタビュー マンション管理の未来52 長谷工管理ホールディングス社長 三田部 芳信氏(上)


超高齢社会を迎えた中で増え続けるマンションストック。建物の老朽化と入居者の高齢化に加え、管理員の高齢化という「三つの老い」が進み、修繕・改修工事等も含むマンション管理の重要性がますます高まっている。このコーナーではトップインタビューを通じてマンション管理の未来を追う。今回は、第三者管理者方式を採用した管理組合向け受託サービス「smooth-e(TM)」(スムージー)の導入に乗り出した長谷工管理ホールディングスの三田部芳信社長に、重点的に取り組んでいる課題、今後の展望などを聞いた。(2021年7月28日取材)


##Webを活用した第三者管理者方式を始動
           個々のマンションに合った最適な管理を
           

##管理員の業務を
幅広い世代に選ばれる仕事に

―マンション管理における課題と戦略について。
 三田部氏 管理員や清掃員の人手不足が続いている。これまで管理員は定年後の仕事という方も多い傾向であったが、定年を延長する企業が増え、なりて不足に拍車がかかっている。将来的には幅広い世代に選んでもらえるような位置づけの仕事にしていく必要がある。その中で管理員の役割を、管理組合の運営にも関わっていくようなフロント業務の一部を担えるように変えていきたい。取り組みとしては、徐々に管理員がいなくても運営できるマンションを増やし、管理員人材を確保したい。30戸以下の小規模マンションでこれらの施策を進め、現在、約100棟で実施できている。今後、管理員のいない小規模マンションを300棟程度まで増やしていきたい。そうしたマンションは、ごみ出しを提携する協力会社に依頼するほか、定期清掃の回数・程度等の見直しを行っている。プロの目で見て最適な管理を提案し、管理組合の会計をしっかり守るという方向で進めていきたい。

―コロナウイルス感染症対策でマンション管理業務に変化は。
 三田部氏 コロナ禍の中でマンションに第三者が入ることを躊躇する管理組合が多く、工事量は減少した。管理業務はそれほど大きな影響は受けなかったものの、管理員派遣を止めて清算した場合もあった。これらの影響で昨年度の収益は落ち込み、今年度第1四半期の数字を見ても一昨年の数字までは戻り切っていない。
 その一方で密を避けるためにオンラインを活用した結果、得られた気づきもあった。理事会をリモートで開催する組合が増え、当社にとっても効率が良く、なおかつ工事や組合会計など専門部署の担当者がリモートで参加し、直接説明ができるというメリットを感じた。リモートでの理事会は体系立てて効果的に利用していきたい。社員のテレワークも積極的に実施しており、中でもフロントは在宅での勤務に加え担当マンションの巡回し、管理業務に何が何が足りないか把握し、的確な提案ができるようにと指示している。

トップインタビュー マンション管理の未来52 長谷工管理ホールディングス社長 三田部 芳信氏(下)へ続く

最新情報はTwitterにて!
おすすめの記事
こちらもおすすめ