不動産経済ファンドレビュー≪Inside Story≫私募リートの二極化が進む   戦略の再検討が必要な銘柄も
不動産経済ファンドレビュー

 私募リート(PR)の二極化が進んでいる。不動産証券化協会と三井住友トラスト基礎研究所の調査によれば、2024年6月末PR市場規模は約6.5兆円。前年同月比9000億円の拡大となった。足元では58銘柄が運用中で、2023年6月~2024年6月までに11銘柄が新たに加わった。ついに上場リートと同数となったPRだが、不動産価格が高止まりしている足元では、市場からの取得が難しく成長が停滞している銘柄もみられる。関係者からは、「M&A的な話が出ている」といった声も聞かれ始めた。
 PRは、超低金利環境下で安定的なインカムゲインを獲得できる商品として、年金基金や地方金融機関から需要を得てきた。だが、ある地銀担当者は、「銘柄が増えて、これ以上は投資できない」と話しており、投資家の幅を広げるため、柔軟な投資戦略の必要性が伺える。一方、利回りについては“4%の壁”と言われ、これまでPR運用担当者は工夫を凝らしてきた。しかし、「足元の市場環境では難しい」と多くの担当者が漏らし、なかには2%台となっている銘柄もあるという。
〈続きは「不動産経済ファンドレビュー」で〉

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