(提供:日刊不動産経済通信)サンケイビルはデータセンター(DC)の開発に参入する。同じグループの関西テレビ放送と初めて協業し、大阪・東梅田に第1弾の都市型DCを開発すると25日に発表した。関西テレビの所有地に14階建てのDCビルを建てる。11月に着工し、25年9月に竣工させる。26年1月の運用開始を目指す。デジタル化の流れでデータセンターの需要が拡大していることから、関西テレビ以外の企業とも提携し、全国でDCの開発を検討する。
サンケイビルは一昨年春に物流施設の新ブランド「SANKEILOGI(サンケイロジ)」を立ち上げ、首都圏や関西圏などで開発を展開している。昨秋にはJA三井リース建物と共同で「サンケイロジ摂津」(大阪府摂津市)を竣工させた。物流施設の開発で得た知見や土地情報などをDC事業に活用し、開発の選択肢を増やす。
初弾施設の予定地は梅田駅の南東側で、堂島・心斎橋両エリアから3㎞圏内に位置する。敷地面積は約2240㎡。施設の性質上、詳しい建設場所は公表していない。東梅田はパブリッククラウドのアクセスポイントやインターネットの相互接続点に近く、都市型DCの設置に適した土地柄だという。施設完成後はオプテージ(大阪市中央区)が「オプテージ曽根崎データセンター」として運営する。
初弾施設には最新の高効率空調システムや省エネ機器などを導入。関西電力の独自プランを活用し、再生可能エネルギー利用実質100%を達成する。免震設計や電源系統の冗長化、非常用発電機の配備などで災害に強い施設にする。