GLP、多摩でデータセンター初弾着工―総延面積3万㎡、IT出力31MW規模に

(提供:日刊不動産経済通信)日本GLPが東京都多摩市で自社初となるデータセンター(DC)の建設工事に10日付で着手した。同じ敷地に3棟構成で総延床面積3万㎡(合計IT出力31MW)の施設を建てる。今回着工したのは延べ約8700㎡、10MW規模の1期棟で、25年2月末の竣工を目指す。GLPによると、海外企業を中心にハイパースケーラー(クラウド事業者)や大手金融機関、通信事業者らの引き合いが特に強いという。

 案件の名称はDC「TKW1」。着工した施設はS造で免震構造を採用する。「LEED BD+Cゴールド」など2つの環境認証を取る予定。詳しい開発場所は明らかにしていないが、災害の危険性が低く、安定的な事業継続性が確保できることなどから、DCの需要拡大が期待できる地域だという。10日に現地で開いた地鎮祭には帖佐義之社長も参加した。

 富士キメラ総研によるDCの需給調査によると、国内のデータセンター市場は年率16%以上の成長が見込まれるという。GLPはこの数字を引用し、データセンター事業を物流施設事業と並ぶ規模に成長させたいとしている。すでに首都圏で4カ所と近畿圏で1カ所の開発用地を取得しており、それらの土地には合計約600MW分の施設を建てられる計算という。投資総額は1兆円以上を予定している。

 GLPは28年頃までに合計900MWの電力供給能力を持つDC群を実現する計画だ。帖佐社長は「今後、日本の東西で複数のデータセンター事業を同時に進め、国内最大級のDCプロバイダーとなることを目指す」とコメントしている。

コメントをどうぞ
最新情報はTwitterにて!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめ記事