九電グループ、物流不動産事業に参入―玄海Cのファンドに出資し川崎の施設取得

 九州電力グループは物流不動産事業に参入する。九州電力と九州電力不動産が今月2日、川崎市東扇島の物流施設を投資対象とする私募ファンドに出資した。対象施設の名称や出資金額などは公表していない。同グループは事業多角化の一環として国内外で不動産事業に乗り出している。米国や地元・九州で集合住宅やオフィスなどの開発に着手しており、ファンドへの出資を通じて物流不動産事業にも手を伸ばす。将来的に九州で物流施設事業を展開したい考えだ。

 九電らがファンドを通じて取得した物流施設は玄海キャピタルマネジメントがアセットマネジメント(AM)を担当。玄海が同施設に特化した私募ファンドを組成した。九電と玄海は福岡市中央区舞鶴でオフィスビルの開発を手掛けている。その縁で今回、玄海が九電にファンドへの出資を呼びかけた。

 ファンドはSPC(特定目的会社)の合同会社東扇島インベストメントが運用する。匿名組合出資者は九電と九電不動産、九州リースサービス。対象となる物流施設の規模は地上5階地下1階建てで、延床面積は約1万6000㎡。冷凍冷蔵施設を配備している。

 九電グループは現行の「経営ビジョン2030」で10年後の連結経常利益を1500億円に高める目標を掲げている。利益の5割を国内電気事業以外で稼ぎ出す計画で、そのために不動産や空港などのインフラ開発・運営を始めている。昨年12月に初の海外不動産事業として米国ジョージア州アトランタで収益用賃貸集合住宅の開発・運営に参入する方針を表明。福岡のオフィスビルは22年春に竣工する予定だ。このほか福岡空港や熊本空港などの空港運営にも参画している。

2020/11/12 日刊不動産経済通信

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