リクルート住まいカンパニーは「2020年注文住宅動向・トレンド調査」をまとめた。エリア選びの重視点は全国・首都圏ともに「治安が良い」が最多となった。首都圏では次点の「最寄り駅からの距離が近い」が9・0㌽、「職場との距離」が7・1㌽、昨年より減少した。リモートワークに切り替えた企業も多く、通勤利便性を重視する人が減った影響と分析する。
調査対象は1年以内に一戸建てを建築した人と今後2年以内に一戸建て建築を検討している人。調査期間は7月31日~8月11日で、コロナ禍の状況を反映したもの。有効回答数は建築者1884件、検討者1874件。家づくりを考えたきっかけは、「いつかは一戸建てに住みたいと思っていた」が全国で24・2%と最多。首都圏でも21・3%で再び最多となったほか、「家が手狭になった」が0・8㌽増え、19・4%と次点に入った。首都圏ではリモートワークや子供の休校などで家族全員で自宅にいる時間が増えたことで手狭に感じ、注文住宅を検討したのではと分析する。
検討方法のうち、住宅展示場訪問数とイベント参加率はともに低下した一方で、プラン見積もりの依頼数や平均社数はほぼ変わらなかった。自宅などから行う検討方法の利用率は、「物件資料(パンフレット・カタログなど)送付」は31・0%の人が利用し、「電話」「担当者が自宅訪問」「メール」での打ち合わせも2割以上の人が利用。「チャット」や「画面共有機能(Zoomなど)」も1割程度の利用者がいる。取り入れたい防災対策では、「地震に強い地盤」が昨年同様最多で、昨年からの伸びが最大だったのは「水害が起きづらい土地」で12・2㌽増加した。
2020/11/25 日刊不動産経済通信