不動産売買の電子契約・書面電子化 解禁前夜ルポ⑥ 電子化で代理契約の手間が軽減 神居秒算(下)
趙 潔 神居秒算・代表取締役

解禁前夜ルポ⑤ 中華圏からの対日投資に期待 神居秒算(上)より続く

―投資商品としての日本不動産の魅力は

趙氏 日本の不動産は築古の区分マンションが買われている。キャッシュフロー重視の人は 日本の東京が 築古の区分マンションで4〜4.5%のネット利回りがある。一方で中国の投資用不動産は1、2%の利回りでしかない。銀行預金の利回りも3%ぐらい。そのためキャッシュフロー重視の人は東京や大阪などの都市部の築古マンションを買って利回りを目指す。半分はこうした利回り重視の人という印象だ。

­―不動産購入後の利用の仕方は

趙氏 自分で経営しながら旅行のたびに使うというスタイルだ。使わない時は民泊ホテルみたいな利用の仕方だ。観光でも投資でも大都市が人気を集める。観光で関西へ初めて訪れる人は3割、東京も4割くらいはいる。こうしたところも影響している。人気のあるレンジは1500万円〜2000万円程度の1K、1DKといった単身用マンションだ。この価格帯ならフルキャッシュで買える。東京だと人気のあるのは都心6区(千代田・中央・港・渋谷・新宿・文京)の物件で、空室リスクが少ないことが人気のポイント。6区の外側だと空室リスクが高まると考えられ、少しはリスクが感じられているのでは。

―書類の電子化による今後の展望について。

趙氏 契約書面の電子化、DX化は確実に進む。ただそういった行為は営業における最後の段階に過ぎない。その前に、営業にはスタートの段階と真ん中の段階もある。スタートの段階ならば、今DX化されている最先端のものはプラットフォーム、不動産情報サイトとなる。一方で真ん中なら、CRMとかCMSとか顧客管理ツールならあるが、顧客対応はまだプロダクトがない。例えばAIを入れて、ある程度、顧客教育に繋がるような仕組みを作れるのでは。ユーザーの関心は似通っていて、8割程度は同じ質問だ。こうした共通する関心の項目についてはAIで対応することで、営業マンの営業効率を上げることができるのではないか。

―書類の電子化にどう取り組むか 

趙氏 電子契約はGAグループとして開発し営業ツールとして提供していくことになると思う。そのシステムを使って、顧客からの要望に応じて電子契約に対応していく。ユーザーメリットはなんといっても時間の効率化だ。お客の都合で契約できるし、営業としては、時間調整したりとか、重説の時間とか、代理契約といった時間調整などが不要となり、これらの行為が電子化によってそのあたりのコストも下げられると思う。

※※

神居秒算 代表取締役趙 潔 (ちょう・けつ)

1988年中国上海生まれ。2015年富士電機中国に入社。2016年に創業メンバーとしてNeoX株式会社中国・日本両方の法人設立に携わった他、COO・神居秒算の事業責任者として中国の資本家に向けた日本不動産のコンサルティングに従事。明海大学経済学部卒業。

2020年事業譲渡と共に株式会社神居秒算の代表取締役着任。

最新情報はTwitterにて!

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事
こちらもおすすめ