和田興産は、主力の新築分譲マンション販売事業の好調を維持している。このほど発表した22年2月期第2四半期個別決算では、四半期純利益が前年同期を約6割上回る8億2100万円を計上し、通期予想でも増益を見込む。神戸市を中心に、得意とする数十戸規模の物件の堅調な進捗に加えて「小売市場再開発プロジェクト」が好調で、20年10月に販売を開始した「ワコーレシティKOBE湊川公園」(168戸)は約1年で完売した。同年12月に販売開始の「ワコーレ神戸三宮G.C.」(83戸)も約8割が契約済み。
同社は、神戸市を中心とした阪神間のエリアでマンション販売が好調に進捗する。坪単価200万~250万円の実需向けを主体に、事業採算性を重視したきめ細かい用地戦略による中規模のマンション開発を得意としている。地域の中心地だった旧小売市場の土地で開発するマンションで、エリアの価値を再向上する事業に取り組む神戸市兵庫区の「湊川公園」は、神戸市営地下鉄・湊川公園駅から徒歩3分の立地。地上14階地下1階建て、延床面積1万3606・46㎡。坪当たり200万円程度の価格も訴求し、想定以上の約1年という早さで完売した。神戸市中央区の「神戸三宮G.C.」は三ノ宮駅から徒歩5分の立地。14階建て、延床面積5595・34㎡。利便性の高い立地で堅調に約8割が契約済み。
今後の事業用地は、事業採算性を重視しながら、各期650~700戸規模の開発用地の取得を続ける。兵庫県尼崎市の立花駅で130戸超の大規模物件を開発するほか、神戸市中央区の旧三越百貨店の土地でもマンション開発の計画を進めていく方針。(日刊不動産経済通信)