不動産経済研究所・大阪事務所が発表した21年8月の近畿圏新築分譲マンション市場動向によると、近畿圏(2府4県)の8月のマンション供給戸数は前年同月比35.1%減の1050戸となり、8カ月ぶりに前年実績を下回った。「大阪市部、大阪府下の大幅減が近畿圏全体の戸数マイナスの主な要因」(大阪事務所)としている。
供給戸数をエリア別にみると、大阪市部が44.3%減の409戸、大阪府下が60.0%減の160戸、神戸市部が81.9%増の282戸、兵庫県下が41.7%減の70戸、京都市部が94.0%減の10戸、京都府下が2戸、滋賀県が3800.0%増の117戸、奈良県、和歌山県での発売はなかった。
初月契約率は前年同月比13.2㌽ダウンの65.0%と、4カ月ぶりに好調ラインの70%を下回った。特に大阪市部が53.1%と低迷。
平均価格は26.4%上昇の4413万円。㎡単価は13.4%上昇の78.7万円。平均価格、単価ともに2カ月ぶりのアップ。単価は91年10月(80.3万円)以来、8月としては91年(102.7万円)以来の高水準。
即日完売物件は「エスリード堺レジデンシア」(1期6戸)、「ブランズ甲子園口三丁目」(2期5次1戸)の2物件7戸。
8月末時点の販売在庫は3545戸で、前月末比89戸の減少、前年同月末比では794戸の増加となっている。
9月の供給は1200戸程度となる見通し。