(提供:日刊不動産経済通信)野村不動産は、タイ・バンコク東部の経済特区に計画される2件のコンドミニアム分譲事業に現地法人を通じて参画すると発表した。現地の大手不動産会社であるオリジン・プロパティ・パブリック社の子会社との共同事業。チョンブリ県バンセンエリアで地上32階建て(491戸)1棟と地上8階建て(429戸)2棟の合計3棟を分譲する。32階建ての高層棟は昨年10月に販売を始め、すでに約7割の住戸が売れた。低層棟は10月に売り出す。野村不動産とオリジン社グループとの共同事業は累計24件となり、タイでの分譲実績は1万1000戸を超えた。
タイで新たに手掛ける2物件の開発地はバンコク中心業務地区に延びる幹線道路の付近。近年多くの企業が進出する経済特区「東部経済回廊」(EEC)の区域内にある。野村不動産がEECでの事業に参画するのは初めて。事業比率は同社が49%、オリジン社の子会社が51%。32階建ての「ORIGIN PLAY BANGSAEN」には、高層施設の特徴を生かし、最上階にプールやフィットネス、コワーキング施設、パーティー室などを設ける。8階建てで2棟構成の「ORIGIN PLACE BANGSAEN」にもプールやコワーキングを入れるほか、サウナ、ジャグジーなどウェルネス系の施設を充実させる。
野村不動産グループは海外事業を成長分野の一つと位置付け、31年3月期までに5500億円を投資する方針。海外事業の利益比率を全体の15%以上に高める目標も掲げる。タイではバンコクを中心に、計画中の案件も含めコンドミニアム20件のほかホテル・サービスアパートメントと戸建て・タウンハウス各2件が進行中。昨春にはオリジン社と戦略的提携を交わした。