政府は11日、総額15兆円規模の「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を閣議決定した。18年度から3年間の国土強靭化緊急対策が終了し、その取り組みの加速化・深化を図る後継の対策。このうち国土交通省の所管は9・4兆円で、53の対策を講じる。各対策に中長期的な目標も示した。まちづくりや住宅分野でも災害・老朽化対策が重点的に進む。

 53の対策は、①激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策(26対策)②予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策(12対策)③国土強靭化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進(15対策)―の3分野に分かれる。

 災害に強い市街地の形成に関する対策が①に入った。災害危険性の高い区域での都市機能移転、防災機能強化などの計画的推進で、市街地の災害被害の軽減を目指す。具体的には、コンパクトシティの観点から、まちなかへの立地誘導が求められている医療・介護施設などの公益施設の移転を後押しする。移転先に浸水の可能性がある場合には、止水板を設けたり、ピロティを整備することなども支援。21年度以降にこれらに取り組む全国40地区の実施率を、25年度に70%とする目標。

 老朽化した公営住宅の建て替えも重点的に支援する。都営・市営などの公営住宅のストックは18年度末時点で215万戸あり、うち27万戸が築50年以上。予算面で厳しい地方自治体は建て替えがなかなか進められないため、これを交付金や補助金で支援する。特に老朽化した公営住宅2・3万戸のうち、25年度に85%の1万9500戸の建て替え実現を目標とした。

2020/12/14 日刊不動産経済通信

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