(提供:日刊不動産経済通信)NTT都市開発は英国で住宅事業に参入する。現地の有力デベロッパーと組み、ロンドンのキングストンで集合住宅の大規模改修事業を手掛ける。同社は過去にロンドンでオフィスビルの取得と改修を行った実績があるが、同国で住宅開発に参画するのは今回が初めて。地上4階建ての学生寮を地上9階地下1階建ての賃貸住宅にコンバージョンする。部屋数は210室。今年上期に着工し、25年下期の竣工を目指す。
案件名は「The Rex」。欧州で学生寮と賃貸住宅の開発・運営などを手掛けるアムロ・リアルエステート・パートナーズ社との共同事業。09年に立ち上げた100%子会社の英国現地法人を通じて事業に参画する。開発地はキングストン駅南側の繁華街で、ロンドン中心部のシティから約20㎞、ヒースロー空港から約11㎞の距離。周辺では25年にユニリーバのグローバル本社が稼働し、街の中心部に2000人程度の新規雇用が生じる見込みという。
施設改修後の貸付面積は約7824㎡を想定。ワンルームの個室のほか、談話室や屋上テラス、コワーキングなどといった共用部を充実させる。都心のオフィスに通勤する単身者や学生などの需要を見込む。環境性能指標の「BREEAM」と、健康に住める度合いを示す「Fitwel」の最高評価を取る予定だ。
NTT都市開発は09年に英国でビルを取得したのを皮切りとして海外事業のステージを広げてきた。英国のほか米国、豪州、東南アジアに進出した。米国では13年にデラウェア州に現地法人を作り、ニューヨークやボストン、ワシントンDC、ダラスなどで計13件のオフィスや住宅事業を手掛けた。豪州ではメルボルンで大型の宅地分譲プロジェクトを手掛けた。
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