東京オフィスは26年から空室率低下傾向―CBRE、銀座の店舗賃料2年で回復へ

(提供:日刊不動産経済通信)シービーアールイーは、日本経済と不動産市場を展望するレポートをまとめた。東京のオフィス市場は22年第4四半期(10~12月、4Q)に空室率が低下したものの25年までは上昇傾向が続き、26年から低下へ転換すると予想した。リテール需要については、銀座の好立地で相場を超える賃料水準を許容する出店者が22年後半に複数みられたこともあり、今後2年間で賃料が2・7%上昇し、コロナ禍前に近い水準まで回復すると予測した。
 東京のオフィス市況について22年の4Qは、出社促進や離職防止に向けたオフィス環境の改善を検討する企業が多く、空室率が低下した。今後は新規供給が増加するため、25年まで上昇傾向での推移としている。26年と27年は、新規供給が過去の年間平均より少ないため、26年以降は空室率が低下する傾向に変わると予想した。東京のオフィス賃料に関しては、26年に底を打ち、27年にかけて持ち直すとみている。各地の主要都市でも、25年までの3年間は空室率の上昇が多いことを見込んでいる。
 リテール需要は、22年4Qに銀座のハイストリートの賃料が前期比3・8%増の坪当たり25・7万円まで上昇した。これからも上昇が続き、24年後半にコロナ禍前の19年4Q比で0・2%減まで戻るとしている。国内のホテルマーケットは19年時点でインバウンド比率2割に過ぎず、そもそも国内需要が厚く、強い回復力を見込んでいる。物流施設は首都圏で23年に大きな供給が控えており、24年まで9%近い水準を想定する。不動産投資は、22年は株価の軟調が影響して投資額が減少。金利政策は変更したものの、多くの投資家は積極的な投資意欲を持っているとみている。

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