国土交通省は27日、国内の関係人口が約1822万人存在しているとする調査結果(速報値)を発表した。三大都市圏のほか、その他地域も含めた全国調査を初実施。都市と地方で、関係人口の割合には大きな差はないことが分かった。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大が地域訪問に影響を及ぼしていることも浮き彫りとなった。
結果は第3回ライフスタイルの多様化と関係人口に関する懇談会(座長=小田切徳美・明治大学農学部教授)で公表した。三大都市圏は居住者約4678万人のうち、約18%に当たる約858万人が関係人口として、日常生活圏・通勤圏以外の特定の地域を訪問していた。その他地域は、居住者5936万人のうち、約16%の964万人が関係人口だった。
コロナの影響は(回答=三大都市圏4688名、その他地域4042名)、三大都市圏・その他地域ともに、「地域との関わり方に変化はない」とする回答が全体の4割となり最多だったが、次いで「地域への訪問頻度が減少した」がともに約3割。「地域との関わりを自粛または休止した」もともに約1割いた。
コロナ収束後の意向は、「続けたい」と「どちらかといえば続けたい」の合計がともに約9割と高かったが、「続けたくない」と思う人も5%弱存在した。続けたくないと回答した人(三大都市圏507名、その他地域459名)に阻害要因を聞くと、「今後の見通しがつかない」がともに約2割で最多だった。一方、その他地域と比較して、三大都市圏は「時間的な負担が大きい」と回答する人の割合が特に高いという違いがみられた。調査は18歳以上を対象に行い、全体で約15万サンプルを回収した。
2020/10/28 日刊不動産経済通信
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