(提供:日刊不動産経済通信)不動産協会と不動産流通経営協会(FRK)は6日、「新年合同賀詞交歓会」を東京・港区のオークラ東京で開いた。開催は3年ぶり。約800人が参加した。冒頭の挨拶で菰田正信理事長(三井不動産社長)は「ロシアとウクライナの紛争は長期化を覚悟せざるを得ず、経済は物価や金利、為替などボラティリティが高い状態が続く」と展望し、「今年はコロナ禍による価値観と社会構造の不可逆的な変化を的確にとらえ、コロナ後の世界で持続的な成長を果たすための飛躍の年にしなければならない」と力を込めた。
来賓として自民党の菅義偉前首相や同党税制調査会幹部の甘利明前幹事長、後藤茂之・経済再生担当大臣、斉藤鉄夫・国土交通大臣、公明党の山口那津男代表らが駆け付けた。菰田理事長は経済情勢について、コロナ禍から回復する過程での需要の急増やウクライナ危機による供給の制約などで世界的にインフレが進み、「海外経済の下振れが懸念され先行きは不透明だ」と指摘。都市の脱炭素化やデジタル化、防災性能向上などを通じて日本経済を活気づける必要性を説いた。
来年度の与党税制改正大綱については「最重点要望だった長期保有土地等に係る事業用資産の買換え特例と都市再生促進税制の延長を始め、要望が概ね認められた」と評価した。都市政策では「都市構造の変化に対応し、ストックの利活用を有効に進めるため土地利用、建築規制の一層の柔軟化に取り組む」と述べた。
乾杯の音頭をとった竹村信昭・不動産流通経営協会理事長(住友不動産販売社長)は「他団体と連携し、生活様式の変化に合わせて一生に何度も住み替えられる住宅循環システムを必ず構築したい」と明言した。
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