大阪市、4月からマンション管理適正化推進計画 認定要件に大規模修繕の実施、市機構の登録など盛る
マンションタイムズ

 大阪市はマンション管理適正化推進計画案を作成した。助言・指導等の目安や管理計画認定制度の認定基準に独自の基準を設定し、管理の実態がないマンションなど管理が不適切なマンションを支援していく姿勢を明確にしたほか、周辺への悪影響を防止するためにも大規模修繕工事が実施されているかチェックする方針を示している。4月1日から開始し、2031年度までを計画期間とする。

 

 助言・指導等の目安では、国が示した目安に加えて独自に「管理組合の実態があること」「大規模修繕工事を定期的に実施していること」の2項目を加えた。どちらも数値的な基準は設けないが、目安に設定することで市の姿勢を明確にして各マンションに適正な管理を啓発する。市が2019年度に実施したマンション実態調査では、管理組合の実態がないマンションや大規模修繕工事が定期的に行われていないマンションが一定の割合で存在していることが明らかになっており、居住環境の低下や周辺への悪影響を防ぐためにも適切な管理・修繕を求める。

 認定基準では、独自基準に▽長期修繕計画に基づき大規模修繕工事を計画的に実施していること、▽大阪市マンション管理支援機構への登録を行っていること、▽定期的な防災訓練の実施を含む複数の防災対策を講じていること、▽1981年5月31日以前に新築工事に着手したマンションでは耐震診断を実施していること、耐震性が不足する場合は耐震改修や建替え等について組合で議論していること―を追加する。大規模修繕工事の定期的な実施は、直近に実施した工事の工事請負契約書や領収書などの提出を求め、長期修繕計画の策定だけでなく実際に工事が行われたことを確認する。防災対策については、▽ハザードマップなどによる防災対策に関する情報収集、▽災害時に必要となる備品や食料の備蓄、▽高齢者等が入居する住戸を記した防災用名簿作成―など、対策を講じていることがわかる書類の写しを提出させる。

 大阪市マンション管理支援機構への登録は、市や関係団体、公的機関などと構成している同機構がマンションの適正管理に関する情報提供や普及啓発活動を行っていることから、登録を認定の要件とすることで管理に関する情報がより広く周知されるのを目指す。マンションに継続して情報を届けることで、適正な管理が持続するようにする。登録は無料で、これまでに市内約4000ある管理組合のうち約1300の組合が登録。登録すると、機構が主催するセミナーの参加情報や管理に役立つ情報誌などが入手できる。

 推進計画の進捗状況を測る数値目標では、築30年以上のマンションの管理組合が計画期間25年以上の長期修繕計画を作成している割合を50%以上に高めるとした。また、大阪市マンション管理支援機構による情報発信や普及啓発を推進するため、同機構と連携して開催するセミナーの年間参加者を400人以上とする目標も設定した。

 このほか、築30年以上の管理が不適切なマンションに対し、マンション管理士や一級建築士、弁護士といった専門家を派遣する制度を新たに設け、マンションの課題解決に向けたアドバイスを実施する。長期修繕計画の作成・見直しや耐震化の検討・診断、耐震改修設計・工事などに関する費用の一部を助成し、組合の適正管理への自主的な取り組みを引き出す。

合わせて市は、管理計画認定制度の認定に関する要綱案も公表した。申請に当たっては、マンション管理センターが実施する事前確認適合審査を受けた上で、市に必要書類を提出することを義務化する。要綱案では大規模修繕工事の実施を確認するための書類など、申請に必要な書類や申請方法などを規定している。

月刊マンションタイムズ 2月号

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