国土交通省がまとめた、21年9月と21年度上半期(4~9月)の建築着工統計調査報告によると、上半期の新設住宅着工戸数は44万5674戸(前年同期比7・6%増)で、過去10年で下から4番目の水準となった。このうち分譲マンションが5万1580戸(11・3%減)で、上半期としては過去10年で最低を記録した。同じ分譲でも一戸建ては7万1576戸(11・8%増)で過去10年では上から3番目の水準で好調。上半期の持家は14万8745戸(13・3%増)、貸家は16万9918戸(8・6%増)。
9月単月の新設住宅着工戸数は7万3178戸(前年同月比4・3%増)で、7カ月連続の増加となった。分譲住宅は1万8855戸(14・9%減)で、3カ月ぶりの減少。うちマンションが7251戸(39・4%減)の大幅減で、2カ月連続で減少し、9月としては過去10年で最低戸数。分譲一戸建ては1万1505戸(14・6%増)で5カ月連続で増加した。 持家は2万5659戸(14・9%増)で11カ月連続の増加。うち民間資金の持家は2万3284戸(16・4%増)で11カ月連続の増加。貸家は2万8254戸(12・8%増)で7カ月連続増加。うち民間資金の貸家は2万6224戸(12・4%増)。
上半期、9月単月ともマンションが過去10年で最少となり、分譲戸建てと明暗が分かれたことについて国交省は「分譲戸建ては販売好調で昨年末から仕入れを増やしたことが足元の着工増につながっている。マンションは大規模物件の影響を大きく受け波がある。昨年と比較すると大規模物件が少なく、マイナス幅が増大した」(総合政策局建設経済統計調査室)。(日刊不動産経済通信)