三井不動産と、同社の子会社で新規事業の開発を担うShareTomorrowは、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)を不動産に導入する新サービス「&MOVE」を立ち上げた。第1弾として、商業施設の「ららぽーと」、ホテルの「三井ガーデンホテルズ」、賃貸マンションの「パークアクシス」の一部の東京都心物件で、来場者や宿泊者、入居者向けのモビリティサービスを提供する。
三井ガーデンホテルズでは「銀座プレミア」「日本橋プレミア」「京橋」のホテルで16日からサービスの提供を始めた。ホテル周辺のスポットや周遊ミニツアーの情報提供に加え、シェアサイクルを1日乗り放題で利用できる。商業施設の「三井ショッピングパーク アーバンドック ららぽーと豊洲」では24日から、門前仲町エリアとを往復するシェアード・シャトルサービス(オンデマンド型相乗りサービス)を始める。買い物金額の5%分(最大1000円分まで)を交通費として還元もする。賃貸マンションの「パークアクシス」のうち2物件でも24日からサービスを導入した。入居者専用のカーシェア車両やシェアサイクルをマンション敷地内に設置。都度払いのほか、サブスクリプションプランや平日乗り放題のプランも設定した。
同社は、今回の取り組みを「不動産MaaS」と呼び、19年から資本業務提携を行っているフィンランドのMaaS Global社が開発するアプリを活用する。これまでもタクシーやカーシェア、シェアサイクルの利用はできたが、今回からシェアード・シャトルサービスが新たに利用可能になった。同じ方向に行く人をマッチングして、手頃な料金で利用できる。事前予約制で最大6人で運行する。(日刊不動産経済通信)