オフィス「縮小」15%、「拡張」も12%

―ザイマックス総研、最多は「変えない」

 ザイマックス不動産総合研究所は、企業にオフィス利用の実態や意向について年2回聞く「大都市圏オフィス需要調査2021秋」をまとめた。今後2~3年程度先までのオフィス面積の意向は「拡張したい」が12・0%(前回調査10・8%)、「縮小したい」が15・6%(16・4%)で、縮小派が上回ったものの、拡張派と拮抗している。前回調査(昨年4月)に続き、縮小派の方が多いが、前回と比べるとその差もわずかだが縮まった。

 調査は昨年10月下旬から11月上旬に実施し、1503社から回答を得た。オフィス面積の意向は、「変えない」が51・8%(前回57・0%)が最多で、次いで「わからない」が20・6%(15・8%)と多く、その後、「縮小したい」「拡張したい」と続く。前回調査と比べると、「変えない」が減少し、「わからない」が増加しており、企業心理の変化もうかがえた。

 本社などに相当するメインオフィスに関して、関心がある施策は「コミュニケーションのための場づくり、集まるための機能を重視する」が最も多く、33・1%の企業がこの項目を選んだ。次いで多かったのが「リモート会議用に個室やブースを増やす」で、その後「オフィスをフレキシブルなレイアウトに変える」「現状維持」と続いた。

 コロナ収束後の本社機能の立地は都心が58・0%、郊外・地方が7・1%で、「オフィスを持たない」が2・2%、「わからない」が32・7%だった。サテライトオフィスの利用意向がある企業に絞って利用したい理由を分析したところ、「在宅勤務のデメリット(集中しづらい、同居家族など)をカバーするため」「従業員の通勤・移動時間の短縮のため」が多かった。(日刊不動産経済通信

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