斉藤鉄夫・国土交通大臣、建設専門紙記者会・新春インタビューで注力政策語る

 斉藤鉄夫・国土交通大臣は、国土交通省建設専門紙記者会との新年合同インタビューで、注力政策を語った。

ー住宅・建築物の木造普及と木材の安定確保に向けた取り組みについて。

 「我が国の森林資源が本格的な利用期を迎えている中、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向け、温室効果ガス吸収源対策として、住宅・建築物において木材利用を促進することは重要な課題と認識している。このため、昨年の通常国会で改正され、10月に施行した木材利用促進法(「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」を改正、法律名が「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」となった)では、対象を公共建築物から建築物一般に拡大し、木材利用を促進することとしている。また、住宅・建築物分野における省エネ対策のあり方や木造建築物の基準の合理化等について、社会資本整備審議会でご審議いただいており、その結果を踏まえ、次期国会への関連法案の提出を含め必要な措置を検討していく。」

 「予算上の措置としては、令和4年度予算案において、
・ 中大規模建築物の木造化プロジェクトへの支援の強化やそれを担う設計者の育成等への支援
・ 中小工務店による省エネ性能等に優れた木造住宅の供給支援や大工技能者の育成等への支援
 を盛り込んでおり、木造住宅・建築物の普及に積極的に努めていく。」

 「昨年3月に発生した木材の需給逼迫及び価格の高騰については、現在も木材価格が高止まりしているところであり、特に影響を受けやすい中小工務店等が木材を安定的に確保できるための体制整備が必要だ。このため、令和3年度補正予算において、中小工務店と木材関連事業者が連携した安定的な木材確保のための先導的取組への支援を拡充した。引き続き、林野庁や関係団体とも連携しながら、中小工務店等による安定的な木材確保のための体制整備に取り組む。」

ー22年4月にスタートする優良な管理を行うマンションを自治体が認定する制度への期待と、増加が続く老朽化マンションに対する施策について。

 「今年は、マンションについて新しい政策が動き出す節目の年になる。具体的には令和2年に改正されたマンション管理適正化法とマンション建替円滑化法の全面施行をこの4月に迎えることになる。建設後相当の期間が経過したマンションが急増する中、マンションの管理を適正化し、適時適切に修繕工事を施すことでマンションの長寿命化を進めていくことが重要だ。このため、マンション管理適正化法の改正により、適正な管理規約や長期修繕計画等を有するマンションを認定する「管理計画認定制度」を創設した。」

 「この認定制度の実施にあたっては、地方公共団体によるマンション管理適正化推進計画の作成が必要となるため、国土交通省としても引き続きこの計画作成を支援し、地方公共団体とともにマンションの管理水準の維持向上に向けた取組を進めていく。」

 「また、マンション建替円滑化法の改正により、これまで耐震性不足のマンションに限られていた「要除却認定」の対象の拡充、敷地分割制度の創設を行った。これにより、外壁剥落等のおそれのあるマンションについても、建替え時の容積率緩和特例及びマンション敷地売却制度を活用できるようになったほか、団地型マンションを対象とした敷地分割制度が活用できるようになり、維持管理が難しくなったマンションの再生の円滑化をより一層進めていきたい。地方公共団体や関係団体とも連携を図りながら、マンションの管理適正化と再生の円滑化を一体的に進めることにより、将来世代に継承できる良質な住宅ストックの形成に向けて、積極的に取り組んでいく。」

ーデジタル田園都市国家構想の実現および二地域居住の推進に向けた国交省としての取り組みはどうか。

 「国土交通省では、デジタル田園都市国家構想の実現に向け、スマートシティ、MaaS・自動走行、物流やインフラのDX、観光産業のデジタル化等を推進していく。さらに、デジタルを前提とした国土の再構築を進める新たな国土形成計画についても、この構想を踏まえて策定していく。また、新たな暮らし方の実現に資する二地域居住についても、令和3年3月に設立された地方公共団体や関係団体・民間事業者等約700団体から構成される全国二地域居住等促進協議会の活動を通した情報共有・発信、政策の検討や、地方公共団体向けガイドラインの作成等を推進し、関係人口の拡大に取り組んでまいりたい。引き続き、内閣官房や関係府省と連携しつつ、所管の政策を総動員して、デジタル実装を通じた地方活性化を積極的に推進していく。」

ー今夏の伊豆山地区では違法な盛土が土石流となって人命を奪った。盛土の総点検と対策、法整備に向けた検討はどうなっているか。

 「盛土の総点検については、昨年末に暫定的にとりまとめたが、昨年11月末時点において、全国約2万8千箇所について、目視等による点検が完了し、このうち、必要な災害防止措置が確認できない、手続き上不備があるなど、4つの点検項目のいずれかに該当する盛土が1,375箇所あった。総点検等を踏まえ、災害危険性が高いと判断された盛土については、行為者等による是正措置を基本としつつ、地方公共団体が実施する盛土の対策工事等に対し、政府として必要な財政上の支援等を行っていく。」

 「法整備に向けた検討については、昨年末の有識者会議における提言等を踏まえ、
・ 全国一律の安全基準の設定、施工中や完了時の安全確認
・ 所有者や行為者等の責任の明確化と、機動的な是正命令
・ 罰則の強化
などの内容を含む法案を次期通常国会に提出できるよう、関係省庁と連携して準備を進めていく。」

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