トップインタビュー マンション管理の未来 第53回 ホームライフ管理社長 德永 修氏(上)

 

超高齢社会を迎えた中で増え続けるマンションストック。建物の老朽化と入居者の高齢化、さらに管理員の高齢化という「三つの老い」が進み、修繕・改修工事等も含むマンション管理の重要性がますます高まっている。このコーナーではトップインタビューを通じてマンション管理の未来を追う。今回は、今年4月に穴吹ハウジングサービスグループとなったホームライフ管理の德永修社長に、今後の方針や重点的に取り組んでいる課題などを聞いた。(2021年8月26日取材)

区分所有者の声、管理の質へつなげる 生活利便性高めるサービスの開発に注力

ビル管理業がグループ加入 管理戸数やエリアを含め顧客基盤拡大へ

        

―穴吹ハウジングサービスグループとなって掲げる目標や方針について。

 德永氏 穴吹ハウジングサービス(以下穴吹HS)とホームライフ管理を合わせた首都圏の管理戸数を現在の6万8000戸規模から、少なくとも数年のうちに10万戸規模に拡大し、グループとして顧客基盤を広げていきたい。年換算で言うとグループで首都圏だけで最低5000戸は増やしたいという目標を掲げている。

 またホームライフ管理の加入により、グループ内で初めてビル管理事業が事業ポートフォリオに加わることとなった。ホームライフ管理のもつマンション管理、大規模修繕工事、ビル管理という3つのポートフォリオをバランスが良い形で成長させていきたい。また穴吹HSグループとして東北や北陸エリアへ事業を拡大していく方針で、マンション管理やビル管理の分野などで顧客基盤をエリア的にも広げていく考えだ。ホームライフ管理と穴吹HSのマンション管理業務での連携は強化していきたい。例えば管理員の配置を穴吹HSとホームライフ管理の物件でそれぞれ半日ずつにするなど、シェアリングを含めた連携は可能だと思うので、検討したい。

―マンション管理事業における課題と戦略について。

 德永氏 建物と居住者、管理員のいわゆる3つの高齢化という業界の課題に直面する中で、当社は採用した社員や管理員に長く勤めてもらい、離職率を減らすことに注力している。グループでもES(従業員満足度)を重視しており、向上のために数値目標を掲げて取り組んでいる。また管理員の定年の上限を延長した。

 建物の老朽化への対策としては、グループ全体で大規模修繕工事の周期の長期化を目指しており、塗料などの性能向上や工事保証の延長に取り組んでいる。仕組みとしてはすでに出来上がっており、穴吹HSでは管理組合への提案が始まっているところだ。これからホームライフ管理でも進めていきたい。

 居住者の高齢化については、異業種との共創事業にグループを挙げて数年前から取り組んでおり、IT企業をはじめネット銀行や小売企業など異業種との連携の可能性を模索している。高齢の居住者のみならず、すべての居住者の生活利便性を高めるサービスの開発に力を注いでおり、たとえば顔認証でオートロックを開錠し「置き配」サービスを導入したり、部屋内でセンシング(センサー等の感知器を使用した計測技術)による健康管理からの医療への橋渡しについて研究している。異業種とのコラボレーションによって社員が刺激を受けており、現在、複数のプロジェクトが実現に向けて始動しているところだ。特に高齢者や一人住まいの居住者への健康や見守りサービスに関心をもっている。トップインタビュー マンション管理の未来 第53回 ホームライフ管理社長 德永 修氏(下)へ続く

 2021/10/5 月刊マンションタイムズ

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