グローバル・リンク・マネジメント(GLM)は自社で企画・開発する新築投資用マンションの環境性能を引き上げる。23年春に竣工する東京・北区の物件で「建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)」の最上位である5つ星を自社で初めて取得した。都内の別の物件で「ZEH-Mオリエンテッド」の認証も申請中という。今後新たに着工する案件でZEHやBELS4つ星以上などの環境性能を標準化する方針だ。
資金調達を円滑にしたり資産価値を高めたりする観点から、投資用マンションにも環境対応の波が及んできた。競合他社も物件の省エネ性を高める研究を始めている。GLMは今年、25棟の投資用マンション事業を手掛けたが、これから着工する物件にはBELS4つ星以上やZEH-Mオリエンテッドなどの高い環境性能を持たせるという。利回り重視の傾向が強い投資用ワンルーム事業で全物件の環境性能を引き上げるのは、他社にない踏み込んだ取り組みだ。
その第1弾は「アルテシモ上十条(仮称)」(東京・北区上十条、総戸数38戸)。11月25日付でBELS5つ星の認証を取った。施設規模はRC造15階建てで38戸のうち34戸がワンルーム住戸。断熱性能の高い部材などを活用し、外壁や開口部から逃げる熱量を削減した。単位面積当たりの一次エネルギー消費量を従来比で20%程度減らせるという。
投資用マンションの環境対応を巡っては、今月3日にアーバネットコーポレーションがZEH基準を満たす物件の開発・販売を始める方針を表明した。オリックス銀行から優遇金利で融資を受け、販売会社のメイクスとともにZEH仕様の普及を図るとしている。(日刊不動産経済通信)
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