一条工務店が昨年9月に発売した耐水害仕様の戸建て注文住宅(木造壁枠組、2階建て)の受注棟数は、5月までに約800棟に達した。当初目標の年間受注棟数1000棟の達成がみえてきた。

 近年激甚化するゲリラ豪雨や台風などに備える「耐水害住宅」として、国立研究開発法人防災科学技術研究所(茨城県つくば市)と共同で開発した。建物自体の防水・気密性能に加えドア、窓などの開口部部材を防水化し、排水管も逆流防止仕様にするなどして浸水や逆流を防ぎ、河川氾濫などの大規模水害時は基礎に係留しながら浮上させる。昨年10月には、大型ポンプ6基で濁流を再現した水位3mでの実棟浮上実験に成功していた。  販売では、各種戸建て注文住宅商品に付与するプランの一つとして提案。浮上と係留が可能な実験棟と同様の仕様と、基礎に固定しながら浸水に耐える仕様の2種類を用意し、建設地域などを踏まえて選択する。参考価格は、延床面積35坪プランの棟単価で約70万円の上乗せ。販売開始から約40日間で100棟以上が成約し、現在まで良好な販売速度を保っている。

 このほか7月には、静岡県地震防災センターで性能説明などの紹介展示も始めた。同じく同社が提案している木質耐震シェルターとともに、民間企業による先進的な防災商品との位置付けにある。同センター(静岡市葵区駒形通5―9―1)は、JR東海道本線・静岡駅から約2㎞。一般的に、行政の展示施設で現行の民間企業の商品が紹介される機会は少ないが、来場者の防災意識の向上や知識・啓発への高い寄与が見込まれるとして実現した。(日刊不動産経済通信)

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