国土交通省は、21年度の「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」の提案を採択した。応募総数109件のうち、地方自治体3件、民間66件の合計69件が支援対象として選ばれた。先進的な取り組みを支援することで、全国での成果の横展開を図る。
同モデル事業は、「部門1・空き家に関する相談窓口等の民間連携」(34件応募、23件採択)と、「部門2・住宅市場を活用した空き家に係る課題解決」(75件応募、46件採択)の2部門で構成される。
部門1には、大阪府宅地建物取引業協会泉州支部の「泉州縦断ウルトラ相談会~空き家問題見える化システム~」、NPO法人ふるさと福井サポートセンターによる、空き家の所有者と移住希望者とのマッチングから定住につなげるため、移住者・所有者・集落の関係性を強化させる「空き家ゼロチャレンジ宣言集落サポート事業」などが選ばれた。
部門2は、FANTAS technologyが1都3県を対象に行う「地域の空き家の可能性『見える化』プロジェクト」や、高齢者サポート事業者と連携し、高齢な建物所有者と日常的な関係を構築することで空き家発生の抑制に取り組む㈱スピークの事業などが選ばれた。
国交省は総評で、両部門ともに、行政との連携が明確でないものや、事業成果のその後の展開・発展性が見込めないと思われるものは、評価が低くなったことを報告。また、部門2は「戸建て住宅を福祉目的の施設に転用する提案が多くみられた」としたうえで、戸建ての福祉目的の転用は「様々な課題があるため、実現可能性により評価が分かれた」と振り返った。(日刊不動産経済通信)
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