国交省、敷地分割事業の進め方で指針案―老朽化団地の新たな再生手法にパブコメ
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 国土交通省は、「団地型マンション再生のための敷地分割ガイドライン(案)」を公表した。マンション建替え円滑化法の改正で、団地での敷地分割制度が創設されたことを受けて、敷地分割事業の進め方を指針としてまとめた。
 敷地分割制度は、団地の一部の棟が耐震性不足だったり、外壁剥落などで危害が生ずるおそれがある場合(特定要除却マンション)に、5分の4の合意で敷地分割を可能にする制度。敷地分割により、危険な一部棟を含む街区を売却することができる。
 ガイドラインは敷地分割のプロセスを、準備段階・検討段階・計画段階・敷地分割段階の4段階に分け、それぞれの段階で行う事項を説明する。準備段階は、勉強会の発足から始まり、専門家への相談など情報収集を行って、勉強会から理事会に問題提起し団地の管理組合が団地再生の検討着手に合意するところまで。検討段階は、管理組合に検討組織を設置し、コンサルタントを選定、建物の老朽度を把握して敷地分割方針の決議を行うところまで。
 計画段階では、デベロッパーの選定を行い、特定要除却認定の申請・認定を経て、敷地分割決議を成立させる。ガイドラインは敷地分割決議に必要な手続きもフローチャートで詳しく解説する。敷地分割段階では、都道府県知事等に対し敷地分割組合の設立認可申請と、設立認可後に敷地権利変換計画を定めて再び知事等に認可を申請する。敷地分割後、必要な登記を行って組合が解散する。
 これらの手順を示したガイドライン案に対し、国交省は11月22日まで意見を受け付ける。(日刊不動産経済通信

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