米国戸建住宅市場、年間着工予想が減少―木材価格、22年度は欧州・豪州にも焦点
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 日本木材総合情報センターがまとめた5月の米国の民間住宅着工年間戸数予想は157万2000戸で、4月(151万7000戸)に続き150万戸台となった。木材価格の高騰に伴う住宅販売価格の上昇で、最も多かった3月(172万5000戸)時点の予想から大幅に減少。17~20年の120万戸台~130万戸台に比べると水準は高いが、20年10~12月予測比と同水準に戻った。戸建て住宅需要が頭打ちになったことで、米国製材価格も5月の最終週から2週連続で下降している。  

 ただ、6月の対日輸出価格は引き続き高い水準で、10・5cm角×4mの米マツ材の㎥単価は、前年同月比44・5%増の1509ドル、SPF(木造枠組壁構法部材)の2×4構造材は約2・6倍の1300ドル、2×10構造材は約2・3倍と高騰し、第3、4四半期向けの対日価格予想も例年比で㎥当たり400~500ドルほど高い。  

 同センターは、木材価格高騰の一因は、日本市場の国際的な地位の継続的な低下にあるとみる。現地のサプライヤー視点では、日本市場は米国や中国に比べると、買取価格が低く品質への要望が多いため、国際競争で買い負ける。一例として、米国・ワシントン州のマンケランバー社は、採算難から1月以降、対日輸出の無期限停止を継続。「米国市場に注目が集まるものの、欧州でも主要構造材のレッドウッド集成材が不足し、豪州も戸建て住宅市場での需要が旺盛。米国が落ち着いても、来年度の国際市場で欧州や豪州に買い負ければ、日本向け輸出は引き続き停滞し価格高騰が続く可能性がある」と危機感を持つ。(日刊不動産経済通信)

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