ビル総研、都心空室率2年後に5・3%―解約増で上方修正、大阪・名古屋は安定

 オフィスビル総合研究所(今関豊和代表)は東京や大阪など主要都市を対象とする3年間のオフィス需給予測(5月27日時点)を公表した。東京都心5区では企業らの移転・統合や規模縮小に伴う大型解約が続いており、空室率は2年後の23年第1四半期(1Q)に現行比2・6㌽増の5・3%まで高まると予想。それに伴い賃料も今後3年で2割程度下がると展望している。一方、大阪と名古屋では企業の拠点配置や働き方が急変するといった動きが東京に比べ小さく、空室率は大阪は2%台、名古屋は3%前後が続くと予測している。

 昨年11月26日時点の予測では、都心5区の空室率は23年1Qに最高値の4・5%に達するとしていたが、上限を0・8㌽引き上げた。コロナ禍で都心では職員の出社率を抑える企業が多く、同社の調べでは床需要の強さを示すネット・アブソープション(吸収需要)は21年1Q時点で9万坪超の大幅なマイナスになった。中小区画の空きも目立つ。当面は企業がオフィスの面積を削る動きが続くものの、新築ビルの供給数が天井を打つ23年1Q以降は空室率が上昇から低下に転じそうだという。ただ賃料は年率6%台の下降が3年ほど続くと同社は予想している。

 大阪と名古屋の需給は安定基調だ。大阪市中心部の空室率は21年1Qの2・8%に対し、その1年後に3・0%、2年後に2・5%、3年後に2・1%と低位が続きそう。ビルの供給が23年2Qに大きく減るせいもあり需給が引き締まる。募集賃料は3年後に13・4%の上昇を見込む。名古屋の空室率は23年1Qまで3%前後が続き、翌期以降は2%台半ばへとやや下がる。賃料は3年間に15%程度上がると予想している。(日刊不動産経済通信)

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