日本貨物鉄道(JR貨物)が東京貨物ターミナル駅(東京・品川区)構内で建設を進めてきた大規模物流施設「東京レールゲートEAST」がこのほど満床で竣工した。三井不動産が開発計画の企画立案やテナント誘致、竣工後の施設運営・管理を担う。JR貨物は仙台など全国の主要貨物ターミナル駅内または駅近接地で物流施設の開発を検討している。
同駅はJR貨物最大の貨物駅で、首都高速道路インターチェンジや東京国際コンテナターミナル、羽田空港にも近接する「陸・海・空の物流結節点」(JR貨物の真貝康一会長)を目指した。JR貨物が14年から進めてきた「東京貨物ターミナル駅の高度利用プロジェクトの集大成」(同)としている。三井不動産の三木孝行・取締役専務執行役員ロジスティックス本部長は「物流施設としては日本一の立地に日本一のスペックの物流施設が完成した」と強調した。テナントとしてヤマト運輸、ナカノ商会、近鉄ロジスティクス・システムズの3社が入居する。
JR貨物では札幌市白石区でも駅ナカ物流施設「レールゲート」を建設し6月から営業を開始している。真貝会長は「全国にレールゲートを拡大していきたい」と話す。仙台市宮城野区岩切地区で新駅整備が進んでいる仙台でも物流施設を計画。貨物の取扱量が多い名古屋、大阪、福岡でも建設を検討しているという。
今回完成した物流施設は、S(一部CFT)造地上5階建て、延床面積17万4404㎡のマルチテナント型。将来対応として、冷蔵庫対応エリアや冷凍庫対応エリアを設けた。屋上に設置された太陽光発電設備では、施設共用部で年間に必要な電力の6割相当をオンサイトで賄うことができる。
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow 不動産経済研究所/不動産経済オンライン