電通グループは、東京・世田谷に保有する土地を4月28日付で住友不動産に売却した。電通が売却したのは世田谷区駒沢一丁目に所在する「電通八星苑」(敷地面積2万7544㎡)。「電通八星園」は、東急田園都市線・駒沢大学駅から徒歩6分。駒沢公園に隣接し、周辺は閑静な低層の住宅街となっている。物件は3月24日に契約、4月28日に引き渡した。
用途地域は第一種低層住居専用地域。電通では「電通八星苑」ほか鎌倉市大町3丁目に所在する「電通鎌倉研修所」(敷地面積1万4034㎡)の譲渡により、21年度第2四半期に約300億円の固定資産売却益を計上する予定。これらに加え今後、電通本社ビルなどの売却検討を含め、財務体質の強化・成長投資資金の確保を進め、2024年度を最終年度とした「中期経営計画」の達成を目指す。
「電通八星苑」には帝国ホテルなどを手掛けたフランク・ロイド・ライトが設計した「旧林愛作氏邸」が現存。現在は電通グループが障害者雇用の一環として敷地の一部を農園として運営、実態としては遊休資産となっていた。