リストグループ(横浜市、北見尚之代表)が横浜市戸塚区で展開する大規模エコタウン「リストガーデンノココタウン」の販売が終盤戦に入った。17年秋に1期販売を始め、3年で全160棟のうち100棟強が売れた。JR戸塚駅からバス便だが、東京と横浜の両方に移動しやすい立地や、「農」「縁」「エコロジー」などの開発コンセプトが30歳代の子育て世代らに受け、「反響件数が年々増えている」(同社)という。来年の前半には全戸を竣工させ、販売にメドを付けたい考えだ。
リストグループが開発から分譲までを手掛ける。販売は10期目。年間当たり30棟程度を建設し順調に売ってきた。今年4~5月はモデルハウスへの来場者数が減ったが資料請求などの反響数は落ちず、むしろ「今年の販売件数は昨年よりも多い」(同社)という。
比較的手が届きやすい3000万円台という価格ながら、住宅の作りや設備にこだわり、敷地内に住民向けの農場や公園、多目的交流施設などを充実させたことが人気を集めた。建物は木造2階建てで、強度と断熱性が高い2×6工法(枠組壁工法)を採用。太陽光パネルを標準装備している。在宅勤務などの需要に対応し、書斎付きプランも用意した。住宅と住宅の間に歩行者専用の遊歩道を配置。街全体を風が通り抜けるよう植栽や建物の形状、施設配置を最適化した。
同社によると地元在住者の購入は1~2割と少なく、主に川崎や鶴見、東京・大田区などに住む子育て世代の心を掴んだ。環境配慮の意識が高い子育て世代に販売の的を絞ったため歩留まりが高いという。所在地は横浜市戸塚区深谷町宇笹山1211-13ほか。
2020/11/18 日刊不動産経済通信