エリア評価で大きな影響力を発揮 ―再開発事業が進む首都圏市場を見る(上)
プラウドタワー亀戸クロス(野村不動産)


再開発が行われるとエリア評価が変わり、マーケットも上昇するイメージが多い。しかし、意外と上がっていないエリアも多い。どういう再開発が市場の評価を変えて、大きく市場が上昇するのか。今後行われる再開発で、上がりそうなところはどこなのか。再開発とエリア評価の関係を分析することで、デベロッパーにとって狙い目なエリアが見えてくる。


再開発の相乗効果でますます人気が上昇
都心エリアで2万戸、城東・城北も1万戸超

 再開発後はエリア評価が激変し、マーケットも上昇する。しかし、何がエリア評価の上昇につながったのか、つまびらかにされることは少ない。調査会社のトータルブレインが、再開発事業の効果を検証し、足元と今後を見据えたレポートをまとめている。首都圏で分譲マンションが絡む再開発事業は、判明しているだけで119プロジェクト・総戸数5万4756戸が事業中もしくは計画中だ。そのほか、戸数が発表されていない事業が1割あるため、すべて合わせると6万戸規模になる。プロジェクト数が多いのは都心と城東・城北エリアだ。近年、都心と城東・城北は市場価格が上昇しているが、元々利便性評価が高いことに加えて、再開発によるエリアの注目度、イメージアップとさらなるポテンシャルアップも市場価格上昇に大きく影響している。神奈川県でいえば横浜・川崎市内が中心で、さらなる評価アップが予想される。埼玉でも大宮~川口間に再開発が集中し、京浜東北線の一強が続く。千葉では千葉、柏、船橋での再開発が多いが、特に千葉駅での注目度の上昇が期待されている。
 首都圏の再開発は、元々利便性の高いエリア、人気エリア、またポテンシャルの高い沿線・駅に計画・事業化されており、その結果、「再開発の相乗効果でますます人気が上がっていく傾向が強い」(杉原禎之・トータルブレイン副社長)。
 再開発が集中している都心エリアでは、中央区・港区を中心に27プロジェクト・総戸数計2万1962戸が動いている。城南・城西エリアは14プロジェクト・5453戸。品川区や中野区といった下町・木密地域が多く、世田谷、杉並では進行中の再開発は見られない。大田区も蒲田駅東口中央地区の1件、練馬区も石神井公園駅南口西地区のみで、高い駅力だが密集した商業ゾーンでの再開発が中心だ。品川区は再開発が非常に活発だが、中でも注目されるのは武蔵小山駅前の再開発。1~4街区で再開発が進行中であり、第1街区で「パークシティ武蔵小山ザ・タワー」(645戸)が竣工、第2街区で「シティタワー武蔵小山」(506戸)が建設中。第3街区では950戸、第4街区でツインタワー・1000戸が予定されている。隣接する西小山駅でも再開発が予定されており、東急目黒線は注目沿線だ。その他は大井町駅周辺地区、東五反田、西五反田、中野駅周辺では駅の南北両方で大型開発が事業中であり、駅北口周辺での大型再開発が計画されている。(エリア評価で大きな影響力を発揮 ―再開発事業が進む首都圏市場を見る(下)へ続く

2021/5/15 不動産経済ファンドレビュー

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