<不動産経済研究所調べ>　AREA MARKET　港区は供給増加、　坪単価は6期連続で600万円超

　港区では、この１年(2020年３月～2021年２月)に904戸(前年同期114％)が発売された。

　沿線別の供給は、東京メトロ銀座線･千代田線エリア〔東京メトロ丸の内線含む〕100戸(同345％)、東京メトロ日比谷線エリア〔東京メトロ南北線･都営大江戸線含む〕510戸(同82％)、都営浅草線･三田線エリア〔JR山手線･京浜急行本線･ゆりかもめ線含む〕294戸(同207％)。銀座線･千代田線では、物件数は減少(12→４件)したものの、住友不動産｢グランドヒルズ南青山｣(全100戸)の発売により大幅増。日比谷線では、東京建物、他４社｢白金ザ･スカイ｣(前期323戸、今期168戸)の販売が前期に集中したため減少した。浅草線･三田線の増加は、東急不動産、他４社｢ブランズタワー芝浦｣(１期１次～１期６次153戸)の発売により倍増。企業別では、三井不動産レジデンシャル(376戸)、住友不動産(111戸)、野村不動産(105戸)が供給上位３社。
　港区全体の坪単価は623.5万円(前年同期比18.8万円下落)、平均専有面積は67.03㎡(同1.15㎡減)、総額は１億3007万円(前年同期102％)。地区別の坪単価は、銀座線･千代田線エリア672.1万円(前年同期比10.2万円下落)、日比谷線エリア670.1万円(同10.7万円上昇)、浅草線･三田線エリア526.1万円(同24.4万円上昇)。総額は、銀座線･千代田線エリア１億3908万円(前年同期81％)、日比谷線エリア１億4685万円(同111％)、浅草線･三田線エリア9790万円(同96％)。面積は、銀座線･千代田線エリア67.68㎡(前年同期比15.39㎡減)、日比谷線エリア70.50㎡(同4.43㎡増)、浅草線･三田線エリア60.79㎡(同0.74㎡減)｡

　銀座線･千代田線での面積の減少と総額の下落は、前期供給の約４割を占めた、三井不動産レジデンシャル｢パークコート青山一丁目｣(２期３次～最終期11戸、面積87.82㎡、総額２億1202万円)が面積85㎡、総額２億円を上回る物件であったことによる。日比谷線での総額の上昇は、今期供給の約２割を占めた、三井不動産レジデンシャル｢パークコート虎ノ門｣(１期１次～２期６次89戸、総額２億320万円)の影響。浅草線･三田線での坪単価の下落は、今期供給の５割強を占めた、前述の、東急不動産、他４社｢芝浦｣(坪478.9万円)の影響。
　住戸タイプ別の比率は、２LDK(シェア32→42％)はアップ、１R～１LDK(同32→23％)はダウン、３LDK(同36→36％)は変わらず、前期１戸供給の４LDKは今期供給なし。価格帯別では、7000万円超(同77→86％)はアップ、3000万円台(同3→1％)、4000万円台(同7→3％)、5000･6000万円台(同13→10％)はダウン、3000万円未満は前期・今期ともに供給なし。
次頁を見ると、区全体で２万7083戸の予定があり、今期増加した供給は、来期も増加する可能性が高い。今期下落したものの、６期連続で600万円を上回っている坪単価も注目。

新規マンション＊JV物件は単純社数割にて集計

今後の計画物件

※全物件の一覧は「不動産経済Focus＆Research」にて掲載