国土交通省は、住宅情報サイトの広告で新築住宅を対象に、年間の「目安光熱費」を表示する制度を22年4月から開始する。15日に住宅の省エネ性能の光熱費表示検討委員会の第3回会合を開催し、議論のとりまとめ案を提示。目安光熱費とともに、住宅の省エネ性能を星マークで示し、より高い省エネ性能の住宅が選ばれるよう誘導する。任意の制度で表示義務はない。
新築分譲住宅(マンション、戸建て)と新築賃貸住宅が対象。表示開始は新築分譲が22年4月、新築賃貸が22年10月からを予定する。建築士が住宅のエネルギー消費性能計算プログラム(通称WEBプロ)を用いて省エネ性能を計算し、その結果を住宅情報提供サイトに掲載する仕組みを構築する。創エネ分は、設備機器の消費電力量から創エネ分(発電量)を差し引いて計算し、自家消費を売電に優先させる。差し引けない売電量(創エネ余剰分として売電される量)や売電収入は、目安光熱費と合わせて表記することはしない。
複数住戸の広告を掲載する場合は、省エネ性能が最も悪い物件から最も良い物件を「~」の表示で掲載する。例えば、新築マンションで複数住戸を販売する場合などは、間取りや専有面積の幅に加えて、省エネ性能の星の数と目安光熱費も最高と最低を幅で示す。
あくまで目安の光熱費であり、消費者が実際の光熱費と誤認しないよう注記を併記する。国交省は、ラベルの内容を消費者向けに説明するためのリーフレットを作成する方針。会合では、さらなる措置として、消費者からの制度に関する問い合わせを受け付ける窓口の設置を求める声があった。既存住宅の扱いは、新築の実施状況を踏まえて検討する。(日刊不動産経済通信)
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