ビル総研、東京都心の潜在空室率4%台<br>―リモート勤務拡大で渋谷区と港区が上昇

 オフィスビル総合研究所(今関豊和代表)は、東京や大阪など主要都市における8月末時点のオフィス空室率(1階面積50坪以上のビルが対象)の調査結果をまとめた。東京都心5区ではテナント退去前の募集を算入した潜在空室率が4・07%と、1月時点の2・18%に比べ2倍近くに上昇。通常の空室率も1・03%と約2年ぶりに1%台に乗った。潜在空室率はIT系企業らが多い渋谷区が5・52%、港区が5・06%と他の3区より2~3㌽高い。リモートワークを採用する企業が両区に多く、空室が増えている模様だ。
 同社が公表した「オフィスマーケット空室率レポート」の最新版によると、都心5区では潜在空室率が1月以降、小刻みに上昇を続けている。1月に2・18%だったものが6月に3%台に乗り、8月に4%を超えた。現時点ではIT系やベンチャー企業らが使う中小規模のビルで解約が目立つが、今関代表は「本命の動きはこれからだ。企業の出社率にもよるが(空室率上昇は)将来的に大手町などのAグレードビルにも必ず波及する」と展望する。
 都心5区の空室率は上昇基調にあるとは言え8月時点で1・03%とまだ低い水準だ。ただAグレードビルの解約が年末から来年にかけて減り始めるとみられ、そうなれば空室率を底上げする圧力になる。コロナの影響を除いた数字だが、同社は23年第1四半期に都心5区の空室率が5・1%まで上がると予想している。
 今回の調査では大阪や名古屋、福岡など他都市の空室率・潜在空室率も軒並み上昇した。大阪市主要3区の空室率は前月比0・21㌽増の2・11%、潜在空室率は0・17㌽増の3・48%になった。
2020/09/03

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