(提供:日刊不動産経済通信)三菱地所が参加組合員として参画する東京・渋谷区の「道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業」の本体工事が本格始動した。複合モール「渋谷マークシティ」に近接する坂の途中にオフィスや商業、ホテルなどが入る駅直結の複合ビルを建てる。同社は特定建築者として同地区市街地再開発組合の事業計画に沿ってビルの設計・施工を行い、保留床を取得する。27年2月の竣工を目指す。オフィスのリーシングを始めているが成約状況などは非開示としている。
100年に一度とされる複数の大規模再開発が終盤に入った渋谷駅周辺で新たな大型事業が始まった。三菱地所は日本製粉(現・ニップン)らと同じ渋谷区の千駄ヶ谷でオフィスや店舗などの「リンクスクエア新宿」を19年に竣工させたが、渋谷駅付近で大型複合ビルを建てるのは今回が初めて。計画地は老朽化した新大宗ビルの跡地。敷地面積6720㎡。渋谷マークシティとの間に広場を設け、その東側に30階建てのオフィス棟、西側に11階建てのホテル棟を整備する。高さは各155m、60m。駅西方の人の流れが変わりそうだ。
オフィスの貸付面積は各階1500㎡以上。1~3階に店舗が入る。大量供給も響き都内のオフィス需給は緩和基調だが、渋谷ではIT関連らの引き合いが強い。ホテルはテイクアンドギヴ・ニーズが運営する「トランクホテル」(客室120~130室)で屋上にプールやバーを設ける。27年夏に開業する予定。再開発の建築工事を戸田建設が手掛ける。
計画規模は2棟、総延床面積約8・71万㎡。資