東京・中野駅前のシンボル「中野サンプラザ」の再整備を含む大規模複合再開発で、野村不動産を代表とする企業グループがこのほど、中野区と基本協定書を締結した。2ha超の敷地に新たなシンボルタワーとなる高さ235m程度の超高層棟のほか、最大7000人収容の大ホール、ライフスタイル型ホテルなどを整備する。今後は22年度末の都市計画決定、28年度内の竣工を目指す。総事業費は約1800億円。
整備する企業グループは野村不動産が代表事業者で、東急不動産、住友商事、ヒューリック、東日本旅客鉄道が共同事業者となっている。施行予定区域は現中野サンプラザや中野区役所がある2万3456㎡。駅に面した南側に地上53階建てのシンボルタワー、北側に大ホールやホテルなどを整備。広場や歩行者空間を設けることで駅や新区役所などとの回遊性を高め、交流とにぎわいを創出する。
エリアマネジメントにも力を入れる。事業者が立ち上げるエリアマネジメント協議会が事務局となり、公開企画会議やオンラインコミュニティを運営。地域活性化につながる活動を展開する。
事業の名称は「中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備事業」。今年1月に民間事業者(施行予定者)として野村不動産グループを選定したことを区が公表していた。民間事業者は第一種市街地再開発事業の個人施行者として事業を進める。街区再編や都市基盤整備などの土地区画整理事業(約5ha)と街路事業は区と都市再生機構が施行する。街区再編と都市基盤整備については19年に都市計画決定済み。(日刊不動産経済通信)