国内初のST流通市場、START開業―ODXの取引システム、初日に売買成立

(提供:日刊不動産経済通信)日本で初のセキュリティトークン(ST)の取引市場「START」が開業した。STARTは、大阪デジタルエクスチェンジ(ODX)の私設取引システム。取引参加者は証券会社5社、ブロックチェーン・プラットフォーム運営者でBOOSTRY(東京・千代田区、佐々木俊典CEO)と三菱UFJ信託銀行がサポーターを担う。初日は、略称「いちごRT芝公園・東新宿他4件」が、基準価格10万円より高い約定価格10万540円の出来高1口と10万550円の出来高2口で売買取引が成立した。略称「KDXSTドーミーイン神戸元町」の取引成立はなかった。

 ODXの朏仁雄(みかづききみお)社長は、START開業に伴うセレモニーで「証券会社から問い合わせの多かった投資家への換金機会となるシステムを創出した。取り扱う銘柄の時価総額1000億円の早期の達成を目標として、ST市場に加えて日本の資本市場の発展に尽力する」と語った。フェーズ1として、株式と似た仕組みで二次流通市場を構築・運用する。STARTで、証券会社が取り次いだ売買注文をマッチングして、ブロックチェーンを活用した基盤でSTの移転と送金を行う。指値・成行の注文から1日2回の板寄せ方式で取引する。扱う銘柄は、不動産資産が裏付のSTから始めて、将来的に社債や不動産以外の資産、非上場の株式などの取り扱いも見据える。フェーズ2の段階に進めば、即時の資金決済・ST移転が可能となり、取引の約定後に発生する証券会社の負担軽減や投資家保護の強化を見込んでいる。

 「いちごRT芝公園・東新宿他4件」は発行総額29億2528万円、次回の配当は2505円(年2回予定)。「KDXSTドーミーイン神戸元町」は発行総額33億6160万円、次回の配当は2100円(年2回予定)。

コメントをどうぞ
最新情報はTwitterにて!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめ記事