東日本不動産流通機構は21日、21年の首都圏の不動産流通市場動向をまとめた。中古マンションの年間成約件数は前年比11・1%増の3万9812件。19年の3万8109件を上回り、過去最高を更新した。中古戸建ても好調が続き、成約件数は17・1%増の1万5436件。3年連続で前年を上回り、過去最高を更新。中古マンション、中古戸建てともに、すべての都県・地域で前年を上回った。
中古マンションの成約件数を地域別にみると、東京都区部が8・8%増の1万6421件、多摩が10・7%増の3948件、千葉県が15・1%増の4887件、埼玉県が14・2%増の4750件、横浜市・川崎市が10・1%増の7023件、神奈川県他が16・6%増の2783件。成約㎡単価の平均は8・4%上昇の59・81万円。9年連続の上昇で、9年間で56・6%上がった。成約価格の平均も9年連続で上昇し、7・5%上昇の3869万円となった。㎡単価と成約価格ともにすべての都県・地域で上昇した。成約価格を地域別にみると、都区部が8・9%上昇の5325万円、埼玉県が8・5%上昇の2444万円、千葉県が10・9%上昇の2369万円など。一方、新規登録件数は11・2%減の16万1474件となった。減少は3年連続で、直近10年間では14年(16万1185件)に次ぐ低水準だった。
中古戸建ての平均の成約価格は10・5%上昇の3451万円となり、3年ぶりに前年を上回った。新規登録件数は19・2%減と大幅に減少し、5万907件となった。直近10年間で初の5万件台となり、最低水準だった。(日刊不動産経済通信)